フローリング選び その2 無垢材編
みなさん、こんにちは!
愛知県一宮市&稲沢市で
自由設計×高性能×低価格な注文住宅を建築している細田建築です(^^)/
前回は床材の種類や基礎的なことについて紹介しましたが、今回はその中でも無垢材選びの
参考にして頂ければと思います♪
樹種による違い
フローリングには多くの樹種があり、特に無垢や挽板のように表面材の厚いフローリングは、樹種それぞれの
特性が違います。大きくは針葉樹と広葉樹に分けられ、英語で広葉樹をハードウッド、針葉樹をソフトウッドと
言うように、広葉樹は重くて硬く、針葉樹は軽くて柔らかい樹種が多いです。
広葉樹:枝分かれして横に大きく広がる広葉樹は、構造が複雑で含まれる空気も少なく、ズッシリとした重さをもっています。
成長するのに時間がかかる樹種が多いのは、内部が硬く密な構造をしているからです。オーク、メープル、ウォールナット、
バーチ、チークなどが有名で、傷や打撃に強いことから、フローリング以外にも家具や楽器でも採用されています。
また、針葉樹に比べて樹種が多いため、色味や木柄もさまざまで選択肢が豊富です。
オーク材:オークナチュラルSR120
針葉樹:真っ直ぐ伸びる針葉樹は、その組織の構造も単純で、多くの空気や水分を含みます。代表的な樹種としては、
スギやヒノキ、マツ(パイン)などが有名です。比較的成長が早いので手に入りやすく、価格も安価なものが多いです。
柔らかいということは傷が付きやすいということですが、経年変化による色の深みや傷も味わいと感じる人にはおすすめの種類と言えます。
パイン材:パインナチュラルS135
例えば、価格をなるべく抑えたいという人にとって、真っ先に候補に挙がってくるのは針葉樹のフローリングで
樹種にもよりますが、価格が広葉樹の1/2以下というものも珍しくはありません。ただし、針葉樹・広葉樹で大別できると言っても、
最終的には樹種それぞれの特徴を理解することが大切です。
色味から樹種を選ぶ
フローリングを何から選んでよいか分からない場合、ぱっと見たときの印象から検討してみるのも良いかもしれません。
色の濃淡だけでなく赤味や黄味がかっていたりと、無塗装でもバリエーションは豊富です。樹種によって経年変化の速度や
具合も異なるので、数十年後を想像しながら選ぶという楽しみ方もあります。
フローリングを保護し、耐久性を高める塗装
天然木のフローリングを検討する際、樹種と一緒に考えたいのが、塗装や加工といった仕上げです。
フローリングの美しさを高める鍵は、適切な塗装・加工方法の選択にかかっていると言えます。塗装済みの製品を
出しているメーカーは多いので、塗装の特性を十分に理解したうえで比較していきたいですね。
フローリングの塗装方法は、木材に塗料を浸透させるか、表面に塗膜を張るか、の2種類に分けられます。
オイル塗装:浸透系で代表的な塗装方法です。木に油分を浸透させることで、木の表情を浮かび上がらせます。
木の表面に塗膜をつくらないので、肌触りや質感は木そのもの。木の調湿効果を妨げることもありません。
日焼けによる色の変化や、磨耗することで生まれる自然なツヤなど、経年変化を楽しみたい方にもおすすめです。
一方、 塗膜がない分、傷やシミがつきやすいというデメリットもありますが、サンドペーパーで削るなど部分的な補修が可能です。
ウレタン塗装:塗膜系で代表的な塗装方法です。ウレタン樹脂を主成分とした塗料を用いて表面に強固な塗膜を張ることで、
フローリングを保護します。メリットは耐摩耗性や耐久性に優れていることで、また湿度や乾燥などの環境の影響を受けにくく、
オイル塗装に比べてメンテナンスが容易です。ただし、表面に塗膜を張るので木の調湿効果は期待できません。
ツヤがかっているものが主流ですが、近年では光沢を極力抑え、オイル塗装のような仕上がりにできる塗装も登場しています。
表面加工でさらに空間を演出
無垢フローリングはもちろん、複合フローリングでも表面材の厚みが十分あれば、表面加工で天然木の風合いを
引き立たせることも可能です。表面を削って凹凸をつくる「なぐり」や、ブラッシングで木目を浮かび上がらせる
「うづくり」など伝統技法を用いた加工は、見た目の美しさだけでなく、足裏との接地面積が少なくなるので冬場でも
冷えを感じにくいという機能面でのメリットもあります。表面加工ごとの手(足)触りの変化は顕著なので、
実物に触れながら比較するのがおすすめです♬
なぐり加工 うづくり
後悔しないフローリング選びを!
数多くある建材の中でも、私たちがもっとも長く触れているのがフローリングかもしません。
そんなフローリングだからこそ、見た目だけでなく、使われている素材や構成といった中身にもこだわることで
想い描く快適な暮らしにグッと近づけてくれるのではないでしょうか。
※画像(株)東京工営
The author
インテリアコーディネーター
三輪 利江Rie Miwa
私自身3人の息子を持つ母親としての経験を活かして、いつまでも愛着の持てる家づくりと、住む方の物語を込めたデザイン、お客様の生活の質を向上させる住空間を目指しています。お客様と共に笑顔あふれる家づくりのお手伝いをさせていただきます。お気軽にご相談ください。